今日はエリート第2戦目オキチョビ戦のプラクティス最終日!
大森貴洋選手のプラクティスに同船取材させてもらいました。
いよいよ明日から試合です。

今回、自分は初日と2日目の2日間をオブザーバーとして選手艇に同船することにしました。
明日初日は以前から関心のあった某プロの釣りを観戦してきます(^_^)

というわけで、まずはトーナメントウォーターであるレイクオキチョビ(Lake Okeechobee)について簡単に説明しておく必要があるでしょう。

通称「ビッグO」と呼ばれるレイクオキチョビはフロリダ州南部に位置する自然湖です。
フロリダ州は赤で囲んだ場所↓
アメリカ最南端の州になります。
2012_03_21_map_okeechobee_01

そして、フロリダ州の拡大図。
レイクオキチョビはココです↓
2012_03_21_map_okeechobee_02
ディズニーのあるオーランドよりも、ずっと南。
一般にサザンフロリダと呼ばれる地方です。

ちなみに、フロリダ州の面積は日本の約1/3。
レイクオキチョビの面積は1,900㎢(琵琶湖の約3倍)。
かなり大きな湖です)^O^(

で、こちらがレイクオキチョビ↓
2012_03_21_map_okeechobee_03
黄色の文字は、話によく出るエリア名です。
これだけ知っていれば、選手の話を聞いても?になることはないでしょう。
今回のラウンチサイトは北端。
ここからサウスベイまで走る場合、凪なら片道30分、荒れていれば1時間近く掛かってしまいます。

そんなビッグOの特徴は、
①熱帯域に位置する
②浅い
③地形変化が乏しい
④ベジテーションが豊富
⑤水源はフロリダ中北部の湧き水
⑥生息するバスはすべてフロリダ種

といったところでしょうか。

まず
①熱帯域に位置する
フロリダ州は中部から北が亜熱帯域、南部が熱帯域に属します。
実際、フロリダ州南部の都市マイアミの気候は沖縄にやや似ています。
夏はやたら暑く、蒸す。
冬も温暖で、Tシャツで過ごせる日がほとんど。
ただし、時折、最低気温が5℃以下という寒波に見舞われたりもします。
冬場の寒暖の差が激しいのは、半島の端っことはいえ、大陸気候の影響を受けているから。
例年だと、そういう寒波が数回オキチョビ地方を襲来するのですが、この冬は暖冬で、1回しかありませんでした。
後日書きますが、今年のスポーニングはこの影響を大きく受けました。

②浅い
③地形変化が乏しい

これはオキチョビに限らず、フロリダのレイクに共通する特徴ですね。
フロリダには山が存在しないので、湖は浅く、かつ地形変化が乏しい。
ちなみにオキチョビの最深部は12ftほど。
メインレイクの中央から東よりにかけてが一番深いエリアです。
反対に、ショアラインは1~3ftのシャローフラットが延々と続いていて、それらはほぼベジテーションで覆われています。

④ベジテーションが豊富
ありとあらゆる種類のベジテーションが存在します。
どこへ行っても、こんな景色です↓
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バックウォーターで3m位のワニさんと白サギさんが仲良く日向ぼっこw

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オフショアのグラス。リーズとヒアシンス、キシミーグラスの複合。

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ペッパーグラス。他に、イールグラス、ハイドリラなども存在する。

各ベジテーションの棲み分けは水深と底質によって変化するため、ベジテーションの種類がシーズナルパターンにおけるバスの動きの指標でもあるのです。

⑤水源はフロリダ中北部の湧き水
上の写真からも分かるように、オキチョビの水はタンニンで黒っぽいのが特徴(まぁフロリダはどこでもそうですが)。
フロリダには山がないので、水源はすべて湧き水です。
フロリダ半島の地下には巨大な帯水層があって、半島の中北部の各所で湧き水として湧出しています。
こうした湧き水は水温が一定(22℃前後)で、信じがたいほどの透明度。
川や湖を通るうちに植物のタンニンが染み出して黒くなるわけです。

⑥生息するバスはすべてフロリダ種
オキチョビのバスはすべてフロリダ種で、ノーザンはいません。
上記した特異な環境の下、フロリダバスがフロリダバスらしい本来の動きをするフィールド。
それがオキチョビです。

さて今回の試合ですが、シーズナル的には、大方のスポーニングが終了したポストスポーンという状況。
シャローカバーにもまだ魚は残っているでしょうし(レジデント=居着きもいますので)、オフショアのグラスフラットではスクールが形成され始めているでしょう。
いろいろなパターンがありえます。

が、キーになるのは、プラクティスから吹き続けている東の強風です。
週間予報では、この東風が金曜まで止みそうにありません。
濁りが入っているエリアも多いので、多くの選手たちが限られたエリアに集結する傾向になるでしょう。

一方、この風は巻きモノをやる選手にとっては吉でもあるわけで、風が止んだ後にどうするかがむしろ問題。

ウエイト的には、1日10~15Lbあたりが団子状態になると予想します。
状況から見て、今回の試合に限っては、KVDの上位は堅いような気がします。