例のアラバマリグですが、
その後いろいろなことが凄い勢いで起こってます。
ちなみに、今アメリカで話題になっているのは、アラバマリグが釣れるとか釣れないの話ではありません。
アレが釣れる(しかも、TPOさえ合えばハンパなく釣れる)ことはもう皆知っている。
問題は、それがOKなのかどうかということ。
今月末売りのBasser誌に10ページ使って記事を書いたので、詳しい話はそちらを読んでいただくとして
ここでは脱稿後に起こった最新情報を中心にまとめておきましょう。

まずは下の動画を観てみてください。
アラバマリグに対する米国プロ選手たちの意見をまとめたものです。
元はアメリカのバスフィッシングサイトBassEast.comさんの動画ですが、
日本のファンにもぜひ観てほしいと思ったので、許可を取って字幕をつけてみました。
Thank you BassEast.com!


YouTube直だと高解像度で観られます。

この動画からも、選手たちの間でアラバマリグに対する意見が二つに割れているのが分かるでしょう。
まず、アラバマリグに関しては、一般のレクリエーショナルフィッシング(遊漁)とプロトーナメントをハッキリ分けて考える必要があると思います。

遊漁のほうは、アメリカだと各州が定めた遊漁規則に従うことになるわけですが、5本フックのアラバマリグは実は多くの州で禁止釣法に該当しているのが現実。
したがって、トーナメントのほうも、そういった州で開催する場合はもちろんルール違反になる。

言い換えると、遊漁規則による規制がない州で開催されるトーナメントにおいてのみ、アラバマリグの使用がOKになるということ。
動画の中で何人かの選手が話題にしているのは、たとえそのような場合でもアラバマリグってどうなの?って部分。
つまり、プロトーナメントという場においてアラバマリグの使用を認めるべきか否か・・・。

ちょっと大袈裟に聞こえるかもしれませんが
これはアメリカのプロトーナメントの今後に大きく影響する重要事項です。
今は米国プロツアーのオフシーズンですから、来期どうするかを話し合うにはちょうどいいタイミングでもある。
実際にどうするか決めるのはB.A.S.S.やFLWなど各運営組織ですが、
今後、来期開幕までの2~3カ月のうちに何らかの動きがある可能性は非常に高そうです。

というのも、つい数日前のことですが、
各トーナメント運営組織に対して、アラバマリグの使用禁止を求める署名運動が始まってしまったからです。
オンライン署名運動サイト(こういうのがあるってのも初めて知りましたが)のgopetion.com
ここですでに250人以上の人々が署名している。
この署名運動を始めたのはどうやら某プロのようで、自身のSNSで運動を広めています。
匿名でも署名できるので、おそらく数は増えるでしょう。
今月末売りのBasser用原稿を書いていた時点では、この署名運動のことはもちろん知らなかったのですが、
事態がこのまま進めば、あるいは記事で書いた通りの展開になるかもしれません。

そして、アラバマリグに関するビッグニュースがもうひとつ。
アラバマリグをマンズが購入!
オリジナルのアラバマリグ(ポール・アライアスが使っていたもの)を製造販売しているスリックルアーズが、なんとアラバマリグのすべての権利(製造、販売、宣伝等)をマンズ社に売却したようです。
アラバマリグの売却についてはこれまでも噂がありましたが、本件は11月15日付けで正式発表されているので事実ですね。
大量に抱えているという噂のバックオーダーはスリックルアーズが引き続き処理するとのこと。
いつからマンズ製のアラバマリグが売られるのか分かりませんが、
オンラインストア大手のタックルウェアハウスでは、すでに「Mann's Slick Lures Alabama Rig」という名称で予約注文を受け付けています(しかも値上げ)。

このアラバマリグ、例によってコピー品が早くも出てきているわけですが
この先もしもトーナメントでの使用が禁止されたりしたら、いったいどうなるのでしょう?
まぁ一般の使用が禁止されるわけではないので、それでも売れるのだとは思いますが‥‥
早々に権利を売却したスリックルアーズは正しい判断だったかもしれません。

また何かあれば情報をアップデートします。